公立はこだて未来大学新築工事
2000 北海道、函館 山本理顕設計工場在籍時担当作品
公立の情報系大学である。一辺が100mの正方形で高さ24mほどのワンボックスの中に大学の全てが入っている。函館湾に向かって緩やかに下る斜面を利用して、ひな壇状の断面をしている。ガラス張りの先生達の研究室、学生達の学習の場所がオープンな関係で5階までひな壇状に続いていく。「スタジオ」と呼ばれるこの空間は、大学のシンボルであり、研究、教育、学習の中心の場である。「スタジオ」に接するように大講義室や図書館、食堂等をガラス張りで配置し、お互いの活動の様子を伺うことができる非常にオープンな空間構成となっている。 キャッチコピーは「オープンスペース=オープンマイ ンド」〜ひらかれた空間は心をひらくという意味である。 構造は日本初とも言えるオールプレキャストで、コンクリートの柱、 梁、耐力壁の全てを工場生産とし、高性能高品質の建築を実現している。 また、屋根に開けたトップライトからの光により、日中は室内照明を ほとんど必要としない。このことにより大幅な省エネルギーを実現している。